茶と器を育む宇治と京都の風土とであう

客人をもてなすお茶の恵みとつくり手の想いをたどる旅。

土を捏ね、水を汲み、藁を集め、火を灯す…人の手をはなれて願うことは、素材が生かされ美しく成るように祈ること。約400年前に初代陶作がはじめた朝日焼は、遠州七窯のひとつとして茶碗や水指などの茶道具が大名、公家、茶人に珍重されてきました。宇治川の恵みに育まれた窯元や茶園には、徒歩圏内のつながりと家族等を通して、今も技術、精神性、美意識が大切に受け継がれています。客人をもてなす一杯のお茶が、亭主の選んだ器や葉をあたためる時間にあらわれ、会話を彩るさまを見聞きすることからはじまるこの旅は、手間暇さえ惜しまれつつある現代の暮らしを相対化するでしょう。各地でいただく抹茶・煎茶・玉露は、創意工夫の積み重ねによって味わい深いことを知り、つくり手や亭主が手渡そうとしている一刻一刻の豊かさとして出会います。

文化的特徴 1
時代とともに磨かれたお茶文化と精神性

宇治川のほとり、有形無形の日本文化に囲まれた地で、宇治のお茶とともに育まれ、愛されてきた器がつくられています。約400年の間、脈々と受け継がれてきた技や知、そして釜の火を、次世代に手渡そうと日々研鑽する職人の在り方に触れることができます。

文化的特徴 2
手間を惜しまないから生まれる革新

客人をもてなすために誠心誠意を尽くす主(あるじ)の心が、「一杯の茶」のための創意工夫を生み続けてきました。茶室や庭の設えも自ら手入れし、道具を誂える。相手を想うからこそ、相手の期待をいい意味で裏切る。伝統と革新が生まれ続ける仕事観との出会いがあります。

文化的特徴 3
目に見えない声に耳を傾ける

迷いや変化があっても立ち戻るのは自然らしい本来の姿かどうか。人間はそれをどう引き出せるか…陶器や茶葉を通して作り手が向き合う「素材と人との営み」から、ものづくりのプロセスに潜む非言語のコミュニケーション力、そして五感の使い方を感じられるでしょう。

文化的特徴 4
味や形の美しさを直観する力を知る

年に1度しか収穫できない茶葉をどう燻すか。年に2~3回だけ火を灯す登り窯にどう向き合うのか。工程の全てにおいて、人と道具の感覚を添わせ、自然と人の調子を合わせる。職人の仕事場にある感性と身体性に基づく知性のあらわれ、美意識を考察します。

文化的特徴 5
一服の価値と意味を味わう

客人を思い浮かべたお碗にお茶が点てられ、四季を彩るお菓子が添えられます。相手が選ぶ器と自身が惹かれる器でいただく味の違い、京都と宇治それぞれの空間や身心が齎す変化など、五感をこえて一杯に向き合います。

旅を共創する方々

EXPERTS

天江 大陸

陶々舎/茶人

ビスゴー宗園氏に師事、裏千家茶道を学ぶ。大学では建築デザインを学ぶ。韓国、ロシア、アメリカ、シリア、ウクライナで育つ。2013年に中山福太朗、キキ・ガイセと共に「陶々舎」を立ち上げ国内外へ向け、お茶を発信する。 

松林 豊斎

朝日焼十六世

本名・佑典は父の指導の下、陶芸の技術を学び、二十五歳より陶芸作家としての活動を始める。主に、茶道具を中心に制作を行い、日本各地で個展〈展示会〉や海外での作品発表も行う。日本のお茶文化を知ってもらうための活動も積極的に行い、伝統的な朝日焼の技術をベースに、古くからの茶道の美意識と、現代的な感性の調和を目指して制作を行っている。

松林 俊幸

朝日焼 shop & gallery 店主

多摩美術大学ガラス工芸科卒。建築ガラスのデザイン会社のデザイナーを経て朝日焼に入社。2016年、兄の佑典が朝日焼十六世豊斎を襲名。2017年、店舗移転に伴い新店舗「朝日焼 shop & gallery」のプロジェクトを担当。現在は「朝日焼 shop & gallery」の店主として運営と広報を担当しながら、商品や展示会の企画も担当。

参加した方の声

PARTICIPANT FEEDBACK
日本文化は私の人生の重要な一部です。毎日使っている食器、読んでいる雑誌、着ている服も、私にとって創造的なエネルギーの源です。スケジュールを見てすぐに、この旅でチームが伝えたかったメッセージを十分に感じ、受け取れるよう、すべての仕事のスケジュールを立てました。この旅で得た最大の収穫は、コア・バリューは表面からだけでは見えないので、味わう時間も必要だし、ストーリーも必要だということです。旅程の中の人、モノ、コトの配置ひとつひとつに、そのつながりや理由があることが感じられました。
陳 婕寧(Jue-Ning Chen)|from Taiwan
山陰山陽/共同創業者(キュレーター)
私たちの多くは戦国時代のように、戦争に直接さらされることはないものの、非常に不安定で激動の時代に生きている。恐らく侍と同様に平和と、落ち着いて存在できることを切望している。スマートフォンが普及した今、私たちは「いま存在すること」を絶望的に失っている。瞑想など、マインドフルネスの探求に注目してほしい。
Victor Vorski|from Portugal
Gathering Of Tribes, Stealth Startup
もう少し一緒に共創することを期待していました!日本のクラフトマンシップを伴う、新しいテクノロジーやデザインのコラボレーションを促進するようなプログラムを、リリースと一緒に開発することに非常に興味があります。さらに加えるなら、私は日本の絹織物メーカーとプロジェクトを作りたいと思っています。ヨーロッパのデザイナーと日本の職人のコラボレーションを実現させるような、最初の「試み」になるかもしれません。
Juni Sun Neyenhuys|from Germany
mujo, Co-Founder CPO(Designer)
2023年4月XX日

京都の工藝をめぐる「漆」編、参加申し込みスタート!

もし今回ならではの魅力があれば入れる。
宿泊施設・食事は変わるだろう。詳細はENTRY先(Peatix)のページで。
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