木といきる会津若松の職人からまなぶ

産業をたどり、仕事や道具のおこりを見つめる旅。

縄文時代から連綿と続く人が漆をつかう暮らし…阿賀野川水系にある会津若松は奥羽山脈や越後山脈を臨み、古くから木々を扱う技術が伝承され、権力者の旗下として栄えただけでなく、茶の湯を発展させた千利休の息子(少庵)を会津藩城主(蒲生家)が庇護した歴史も有しています。さらに江戸半ばの問屋制家内工業時代、工場制手工業が広がった明治期、戦後の工場制機械工業化から近年まで、木材と漆をつかう営みが産業化する変遷をたどれるこの地には、職人が道具をつくり、仕事をあそぶように楽しむ「茶の湯のものづくり」の現代的な姿がありました。創造性を発揮した「野点スタイル」の茶を愉しむ一方で、「先人の知恵や技術を敬う」武家文化を育んだこの土地らしい、自然と人が寄り添う仕事の在り方や生態系の育み方を見つめます。

文化的特徴 1
温故知新と不易流行を体現する木と漆

会津藩の教えが現代まで色濃く残るこの地では、武士が嗜んだ茶の湯や庭園の文化も風土に根ざし、木材や漆を活かす技術もまた時の重なりとともに独自の発展を遂げてきました。産業の要請に応える新旧の職人たちが扱う道具や願い、時代の変化を捉えることができます。

文化的特徴 2
人が集う場を起点に価値を生み出す

旧倉庫、古民家、旅館、工房…リノベーションや移築という手法で新たな価値を吹き込むだけなく、これまで点在していた仕事、機能、コミュニティを再編集するキュレーション力や経営力、そして「創発」のチカラを体感します。

文化的特徴 3
身心を響かせて働くつながりの力

工芸や文化を支える仕事が減る中で職人はどう分業し、道具がどう人を結びつけているか、各工房を訪ね歩きます。AIやロボットの台頭が著しい昨今、ものづくりの生態系を俯瞰したり働き甲斐に想いを馳せたりすることができます。

文化的特徴 4
木から茶道具を作り、漆に触れてみる

下地が施された木目のうえに、自ら選んだ色の漆を塗り重ねてみる。身体を通して茶道具をつくるプロセスに携わることで、太古から植物(漆)の特徴を活かして創意工夫を続けてきた人類の知恵に触れることができます。

文化的特徴 5
非日常と日常を豊かにする野点の知恵

自らが喜ぶ時間と空間をデザインしながら、各々が選んだ漆器で野点スタイルを楽しみます。好みの湯量を注ぎ、見様見真似でお茶を点てる体験から、日常でも自分なりに「茶の湯を暮らしに取り入れる」ヒントが見つかるでしょう。

旅を共創する方々

EXPERTS

関 昌邦

株式会社関美工堂 代表取締役

1967年生。大卒後、三菱、JAXAで宇宙開発業務に従事。2003年/漆器業を営む家業・関美工堂の3代目として転身。以降、漆の本質を次世代に繋ぐNODATE他を立上げ、地域素材/手仕事を活かした空間プロデュース等も手掛ける。2021年/多様な人々が繋がる場「ヒューマンハブ天寧寺倉庫」をOPENし、次世代が夢を描ける場作りに注力している。

内海 志保

漆刷毛製作処 「刷毛や狐」 漆刷毛職人

2013年 漆刷毛職人 田中信行氏(東京)に師事。2016年 地元会津若松にて独立。2020年 屋号を「刷毛や狐」とし漆刷毛の製作および卸販売を行う。製作の傍ら、ものづくりにおける道具と素材の危機的な現状を知ってほしいと思い工房見学や研修も積極的に受け入れている。

小椋大祐

小椋木工所 丸物木地師

1975年丸物木地師の家計に生まれる。1999年に石川県立輪島漆芸技術研修所素地科 修了。石川県加賀市の木地師 佐竹康宏氏に師事。2005年に地元へ戻り、独立自営し現在に至る。漆芸作家や漆器問屋からの注文を中心に製作。漆器は完全分業制でそれぞれのプロフェッショナルに支えられ製作され、自分もその1人となれるよう日々精進の気持ちで励む。

小松 愛実

こまつ漆工房 塗師

短大時代に漆に触れ、漆のもつ独特の個性に夢中になる。会津漆器技術後継者訓練校へ入校し卒業後、会津若松市内の塗師の元へ弟子入りする。2013年、こまつ漆工房として独立。現在は塗り物の受注製作を主とし、時折独自の製品作りを行なっている。漆の魅力や特性が活きる仕事をできるよう、日々精進。

参加した方の声

PARTICIPANT FEEDBACK
茶道の形式をどう守るかではなく、なぜ茶道が生まれたのか、その目的(感情的、精神的、文化的)は何だったのか、そして、それを現代においてどう解釈するのかが問われるべき。21世紀において、私たちはどのようにお茶の精神、「魂(精神性)」を表現すればいいのか?次の500年もALIVEで(活き活きと)あり続けるために、どのように変化させるのか?消費ではなく変容を成すことが必要だと思う。
Victor Vorski|from Portugal
Gathering Of Tribes, Stealth Startup
アクティビティは、茶の湯の重要な要素を理解するために、点と点を結ぶことができるようによく選ばれていた。職人たちが多くの質問に答えようと時間を割いてくれたことに驚いた。言葉の壁があったとしても、それは深い意味を持ち、私たち訪問者と彼らとの間に、真の交流を生み出すレベルの分かち合いだった。旅行者にユニークな体験をさせることが目的なら、自然や地域社会と親しむことができる“都会から出ること”もツアーの特徴になるはずだ。会津では自然、コミュニティ、時間というプログラムの3つの側面を同時に体験できた。
Yap Mun Ching|from Malaysia
AirAsia Foundation, Chief Sustainability Officer
すべてのアレンジとプログラムの深さにとても満足しています。私は東南アジア市場、特にタイとマレーシアからの旅行者を対象に、特定の試験的な旅行を作る手助けをしたいと思います。持続可能なクラフト・ツーリズムの目的を達成し、長期滞在プログラム(5~7日間)を実現するために、継続的に実施できるかどうかを検討できないでしょうか。誰がクラフトマスターなのか? どこに行けば学べるのか? どんなことを学んだり参加したりできるのか? そのすべてをオンラインクリップにして、さらに世界中へ広めることもできるでしょう。
Sunit Shrestha|from Thailand
Change Fusion, Founder and Managing Director
2023年4月XX日

京都の工藝をめぐる「漆」編、参加申し込みスタート!

もし今回ならではの魅力があれば入れる。
宿泊施設・食事は変わるだろう。詳細はENTRY先(Peatix)のページで。
テキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキスト

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in InterConnected Arts/Japanのメンバーには、一般公開されるよりも前にツアー情報をご案内します。また、旅のメイキングプロセスを共有する映像、メンバー限定のモニターツアーの募集なども行なっています。
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